駐輪場:自転車通勤をするには、駐輪場の確保も大きな問題。各社はどうやって対処しているのでしょうか?

社有車用立体駐車場の一部を転用。鉄筋の屋根付きしっかり駐輪場

株式会社デンソー


社用車駐車棟の1階を駐輪場に

本社の駐輪場は1カ所で、敷地自体が大きいため、職場から少々遠いケースもあるのが課題というが、かなりしっかりした造りの建物が確保されている。雨や風からも、しっかりガードしてくれて安心。中には、たくさんの自転車が効率よく停められていた。

構内くまなく101カ所に設置。使わなくなった作業所なども駐輪場に利用。

三洋電機株式会社[東京製作所]


旧工場を駐輪場に活用

敷地内には、計101カ所の7~480台まで収容できる大小の駐輪場が設けられており、最大収容台数は4,800台。自転車通勤を申請すると、勤務地に最も近い駐輪場が割り当てられ、構内の移動にも使用できるため、自転車で通勤すると利便性が高くなる。実際問題、敷地の外周部分にある駐車場に自家用車を停めると、かなりの距離を歩くことになり、それよりも自転車に乗って来た方が、楽に通勤できるケースもあるそうだ。

現在、自転車通勤をしているのは3.700人ほどであるから、10月から始まった、「ノーマイカーフライディ」にも対応できる余地を残している。大半が建物20~50台収容できる、屋根の付いたタイプのもので、建物に隣接されている。駐輪場のニーズが増え、中には、かつて工場として使用されていた建物を、駐輪場として利用しているケースもある。

自転車通勤のニーズに応え、駐輪場を増設。電動ハイブリッド自転車の充電器も設置。

ヤマハ発動機株式会社


増設駐輪場も満員になる日が多いとか

エコ通勤制度の導入後、駐輪場を増設し、本社の自転車収容可能台数は、98台から423台まで増えた。ママチャリから、完全なレーシングウェアーをまとっての、ロードレーサーでの通勤まで自転車の車種は幅広い。同社の製品である電動ハイブリッド自転車充電場も備えられており、使用環境は抜群。自転車通勤へのシフトに不安が残る人へは電動ハイブリッド自転車から始められる。

テナントビルの駐輪場に加え、近くの駐車スペースを駐輪場として貸借、活用。

株式会社はてな


駐車スペースを駐輪場として借用使用

オフィスが入るビルの駐輪場に加え、オフィスから100mほどの至近距離にある駐車場クルマ1台分のスペース(室外)を借りている。「なかなか駐車場を駐輪場として利用することにOKしてくれるオーナーがおらず、探すのに苦労した」そうだが、懇意にしいる不動産屋の協力などを得て、なんとか確保できたそうだ。駐車場の大家さんには駐輪に使うことをあらかじめ許可してもらい、駐輪用のスタンドや雨よけのビニールシートなどを常備し、常時10人ぐらいがそこに駐輪している。防犯対策としては、カギをかけているが、加えて、ビルの事務所の前に位置し、「目」があるため、安全性は高いという。

資金や敷地を潤沢に持つ大企業に限らずとも、台数が限られている分だけ、一般企業には工夫の余地がありそうだ。

洗練された駐輪マナー。天井/床の二段構成で効率よく。

株式会社シマノ


天井を活用した圧巻の駐輪術!

同社の厚生会館の中に入ると、整然と並べられた自転車に圧倒される。ロードレーサーなどの軽量のスポーツバイクは、天井にぶら下げるのが暗黙のルール。まさに玄人というべき空間の利用法で、限られたスペースを有効に活用している。駐輪場のキャパシティーは500台ほど。400名ほどの自転車通勤者の分に加え、臨時に自転車通勤してくる従業員も駐輪できるだけのスペースが確保されている。「同じスペースに停められる自動車の台数を考えてみてください」同社広報の江原氏は語る。「自転車とは、どれだけ効率のいい乗り物なのか…一目瞭然ですよね」

ショップのバイクラックを利用し、デッドスペースが立派な駐輪場に!。

千葉学建築計画事務所


室内からはディスプレーのように見える

ビルの地下一階部分を使用するオフィスには、入り口の階段を下っていくとその横に、中庭のようなスペースがある。室内からはガラスの入ったサッシ越しに見えるこのスペースは、有効利用の難しい空間だ。設計模型が置かれるなど、物置的に使用されていたようだが、現在はここにバイクラックがある。スタッフの自転車がヘルメットとともに、キレイに並べられており、立派な駐輪スペースとなっている。このアイデアは代表の千葉氏のもの。「ショップの前を通ったら、バイクラックが目について、『これを事務所で使えないか』と思いつき、取り寄せたんです」と語る。色とりどりのバイクが並べられたさまは、目も楽しませてくれるだろう。